2021年11月23日
突然の税務調査の通達に慌てないためにーーー初めて税務調査を受ける方にもわかりやすいよう、当日の流れや準備しておきたい書類など税務調査の基本を解説いたします。また、立会を依頼すべき税務調査に強い税理士の見極め方も併せてお伝えいたします。
税務調査の通達が来た・・・ゼロからわかる対応方法を解説!
税務調査の通達は突然やってきます。
税務調査の頻度や調査基準が明確にされていないため、「今年はあるのか」と気を揉んでいる経営者様も多いのではないでしょうか。
「ないだろうと思っていたら通知が来た」と急遽の社内対応が必要な場合も少なくないため、精神的にも負荷のかかる仕事となります。
適切な申告をしているにもかかわらず調査にうまく対応できなかったがために余分な納税をしなくても済むよう、税理士に調査に立ち会ってもらうことで正確かつスムーズに調査を終えることができます。
今回は税務調査とは何かという基本情報を抑えつつ、税理士に税務調査の立会を依頼するメリットについてお伝えさせていただきます。
【完全版】今更聞けない・・・税務調査とは??目的と調査内容
目的
税務調査とは、適正な納税申告が行われているかどうか確認することを目的に、税務署が調査することを指します。
税務調査では基本的に過去3年分(場合によっては5年分)の申告データが調査対象となり、帳簿や領収書などを元に、事業者が正しく納税しているかの調査を行います。
意図的な改ざんや虚偽の申告を見逃さないことはもちろん、複雑な税制のもとで誤って申告してしまった場合も、税務調査によって是正する必要があります。
税務調査には、強制調査と任意調査の2種類があります。
強制調査とは悪質な脱法行為を行っている事業所に対し、裁判所の令状を得て調査を実施するものです。これは事前の通知なく調査官が事業所を訪問します。
もう一方の任意調査は、多くの事業所が受ける調査で、任意といっても調査を拒否することはできません。任意調査の場合は事前に通知がきます。
今回は多くの事業所が受ける任意調査について詳しくお伝えいたします。
調査の流れ
任意調査に場合は事前に通知が来ますが、調査の何日前くらいに通知されるかについての規定は特にありません。
おおむね2‐3週間前に原則電話によって伝えられます。
調査当日は調査官が事業所を訪問し、税額の算出根拠などについて質問したり、帳簿や領収書、決算書などの資料提出を要求して検査したりします。
納税者側は、調査官からの質問への回答や、要求された場合には資料を提出する義務があります。
調査自体は事業者規模にもよりますが2-3日で完了し、およそ1週間で結果が通知されます。
税務調査の結果、経理の計上ミスや事実と異なる申告が確認された場合には、納税額の再算出を行い、追加分の支払いが納税者に課せられます。
必要な準備・対策
日頃から記帳を行い、データを保存していることが前提ですが、準備物は大きく分けて4つあります。
■売上に関する書類
■仕入や経費に関する書類
■会社の組織運営に関する書類
■雇用契約に関する書類
ここまで読むと、どのような書類を揃えたらいいか、どのような質問が考えられるか、事前準備に不安を抱く方も多いのではないでしょうか。
税務調査を問題なく乗り切るためには事前準備が重要ですが、通達から調査日までの限られた時間の中で全てを経営者様が対応するとなると、体力的にも、心理的にも負担が大きくなります。
調査官からの質問に正確に回答することができるよう、税理士に税務調査の立会を依頼しましょう。税理士の立会があることでスムーズに税務調査に対応することが可能です。
税務調査に税理士が立ち会うことは法律上認められており、税務上の質問に代理回答することも可能です。普段の事務は経理部門に任せっきり、または税務の専門領域への理解に不安がある場合などがある場合は、事前に税理士に会社の経営状況を共有しておけば税理士が回答してくれるため安心です。
具体的に税理士が税務調査に立ち会うメリットをこの後解説いたします。
税務調査に税理士が立ち会うメリットとは?
税務調査に税理士が立ち会うメリットは大きく3つあります。
税務調査前の入念な準備ができる
調査前に必要な書類を抜け漏れなく準備でき、さらに想定されうる質問や要求される追加資料を事前に把握しておくことができます。
当日の混乱を防ぐためにも、前準備が肝心です。
当日の質疑応答に対する心理的負担を軽減できる
税理士がいないと「全て自分でミスなく対応しなければならない」という状況になるため、調査当日の心理的負担は想像以上に大きくなります。
事業者が答えられる範囲で回答し、その他のよくわからない税務の質問は税理士に任せることで、スムーズかつミスのない調査対応ができます。
税負担を軽減できる可能性が高まる
仮に書類の不足や不備が指摘された場合でも、税理士がいればすぐに対応することが可能です。不必要な追加納税に発展せず、修正申告などの軽微な修正で済みます。
立ち会う税理士の力量で税負担を大きく減らせるというわけではありませんが、税理士の立会の有無で税務調査の結果が大きく変わることはあるため、立会を依頼しておけば心強いでしょう。
税務調査に強い税理士の選び方とは?
税務調査に強い税理士とは、
①税務調査の経験の豊富さと
②調査前の事前準備に対応可能かどうか、
の2点で見極めることができます。
税務調査の経験の豊富さ
税務調査の経験の豊富さは、立会件数と合わせて税務署への申し立て経験なども重要な項目です。
「納税者側に寄り添ってくれるか」が重要になるため、立会件数が多いという信頼の実績と合わせて申し立て案件についても確認できると良いでしょう。
また、「国税OB」「元国税調査官」といった文言を見ることもあるかと思いますが、これは税務署を管轄している国税庁での勤務歴がある、すなわち税務調査官の調査側としての職歴があるということです。調査官経験者であれば、事業者に対してどのような目線で調査を行うかある程度検討をつけることができるため、調査にむけてより入念な準備を行える可能性が高いといえます。
調査前の事前準備に対応可能かどうか
さらに、調査前に税理士との事前打ち合わせを行えるのであれば、万全な状態で税務調査の日を迎えられるでしょう。
税務調査当日まで期間がタイトな場合もありますが、当日までに事前に打ち合わせをしてもらえる税理士を選ぶことで、安心して調査に臨むことができます。
税務調査のご相談は、あすか税理士法人におまかせください。
税務調査はどの企業であっても対象となり得ます。
いつ税務調査があっても慌てることのないように、日頃から帳簿書類を整理し、適切な申告をするように心がけましょう。
月次の決算書作成からサポートさせていただくことで急な税務申告対応でも即座に対応すること可能です。あすか税理士法人では日々の細やかなコミュニケーションを心掛けており、お客様からも[高い満足度をいただいております。
あすか税理士法人には、「税務署長」経験者を含む3名の国税OBや、「法学博士」「法学部出身者」など、税務調査のエキスパートが多数在籍しており、日々最新情報の分析・研究・研鑽を積んでおります。
万が一、税務調査の結果に対して納得し難いという場合には、最終的には税務署に訴訟を提起することになります。あすか税理士法人では、これまでの実績として、2件の大きな税務訴訟で勝訴した実績(最高裁判決勝訴)があります。(一般的に、租税訴訟の勝訴率は10%未満といわれています)
また、あすか税理士法人では、お客様の担当者だけでなく、様々なスタッフがその場面・その場面で、適切で丁寧な対応ができるよう、組織的なサポートの体制作りを行い、お客様のフォローの充実に努めております。税務調査に際しましても、調査の事前準備から当日の調査立会い・立ち合い後の税務署との折衝などに対し、組織的なサポートの下、お客様にご不安を抱かせないよう、きめ細かく対応させていただきます。
税務調査に関して、ご不安なことがございましたら、お気軽にお問合せください。
※この記事は2021年11月23日時点の記事となります。その後の法改正で対応が異なってくる場合もございますので、気になる方は一度あすか税理士法人までお問合せください。